医院ブログ

2021.01.24更新

新着情報にも載せていますが、ブログにも少し詳しく記載しておきます。
以前は環境省が花粉飛散予測をしていましたが、最近は行っておらず、各種組織が予測を発表しています。各組織間で判断が全く逆になることもあり、それがニュースとして取り上げられた年もありました。
神奈川県自然環境保全センターでは、スギ花粉飛散量を予測するため、県内のスギ林30箇所で花粉を飛散させる雄花の着花量調査を実施し報告しています(2020年12月18日発表)。それによると、スギ林着花点数の平均値は48.7点で、昨年の45.7点、過去24年間の平均44.8点をわずかに上回りました。令和3年春の花粉飛散量は、昨年(2020年春)に比べるとやや増加するものの、ほぼ例年並みと同センターは予測しています。
日本気象協会は、関東甲信越地方のスギ・ヒノキ花粉飛散量は例年比少なく(60%)、昨年比多い(180%)と予測しています(2021年1月20日発表)。
ウェザーニューズ社は、神奈川県の花粉飛散量は平年比67%、昨年比145%と予測しています(2020年9月30日発表)。
私は参加していないので詳細は分かりませんが、NPO法人花粉情報協会は有料セミナーを開催し、その中で予測を発表しているようです。抗アレルギー薬を発売している会社が、独自に飛散予想を発表し、日本気象協会ともウェザーニューズ社とも異なる予想の場合があり、こちらの予測を参考にしているようです。例えばエスエス製薬による予想は、東北南部から関東、東海では例年より多く飛散し、その他の地域では例年並みか少なくなるとしています。
予測にばらつきがあり、どれを採用するか迷うと思いますが、当院ではスギ雄花の着花量が最も相関しやすいのではないかと考えています。環境省も昨シーズンまでは各地の着花量を花粉飛散期前に発表していました。理由は不明ですが、今シーズンは発表がないようです。神奈川県自然環境保全センターのスギ雄花着花量調査が今後も継続されることを期待しています。
いずれにしても昨年よりは花粉が多い可能性が高く、早めの対策をお勧めします。

投稿者: 前川メディカルクリニック

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